引退間近⁉JR東日本に残存しているキハ40・47・48形をまとめました

鉄道情報

1977年の国鉄時代から長く活躍してきたキハ40系気動車(以下キハ40とする)ですが、現在は車両の老朽化などを理由にその数を減らしています。

かつては、東日本でも多くの路線でキハ40が運用されていました。

そこで、今回はJR東日本で今も活躍しているキハ40を紹介していこうと思います。

※2022年6月18日現在

びゅうコースター風っこ

びゅうコースター風っこは、2000年に運行を開始したトロッコ列車で、仙台支社に所属しています。

びゅうコースター風っこ

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kazekko007.JPG#/media/ファイル:Kazekko007.JPG

仙台支社所属ですが、仙台支社管内での運用のみならず、東京や長野、秋田、さらには北海道まで入線した経歴があり、現在も広範囲で運用されています。

車体の側面には着脱可能な大きな窓が設置されているため、夏は外気を大いに感じることができるだけでなく、

冬には窓を閉じた状態で観光列車としても運行することができます。

※2022年2月、陸羽東線を真冬に窓全開で走行するという極寒体験の列車が運行されました。

キハ40を改造して作られた観光列車が次々と引退する中で、この列車は稼働率が高い状態を保っています。

この列車は、JR東日本唯一のトロッコ列車で、非常に重宝されているため、今後数年は活躍するのではないかと考えられます。

リゾートしらかみ くまげら編成

リゾートしらかみ くまげら編成は、2006年にに運行を開始した観光列車で、秋田総合車両センター南秋田センターに所属しています。

「くまげら」編成 (2016年10月21日 秋田駅)

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秋田~深浦~青森で運行されているリゾートしらかみは、橅編成と青池編成、そしてくまげら編成の4両×3編成体制で運転す。

2号車には半個室状態のボックスシートが設けられていて、2人以上の団体客に人気のシートです。また、フルフラットにして横になることもできます。(写真は初代橅編成)

ボックスシート

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リゾートしらかみの3編成の中で、くまげら編成は唯一のキハ40の改造車で、

中間車には、2両のうち1両は現在クルージングトレインとして活躍している、初代青池編成の中間車(キハ48 1521)が組み込まれています。

青池編成は2010年にHB-E300系によって置き換えられ、橅編成も2016年に置き換えられています。

そのため、「設備が見劣りしている」「車両が老朽化してきた」という理由でHB-E300系に統一することが考えられるため、活躍はそう長くないと考えられます。

クルージングトレイン

クルージングトレインは、1997年にリゾートしらかみとして運転を開始した観光列車で、くまげら編成と同じ秋田総合車両センター南秋田センターに所属しています。

クルージングトレイン(従前の『青池』編成から中間車を抜いた2両編成)

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Cruising_Train_(Kiha_48)_at_Yuzawa_Station_20150214.jpg#/media/ファイル:Cruising_Train_(Kiha_48)_at_Yuzawa_Station_20150214.jpg

1997年の秋田新幹線開業に合わせてリゾートしらかみの運行が開始され、4両で青池編成として運行されました。

2006年に中間車1両がくまげら編成に転用され、3両編成に減車されました。

2010年にリゾートしらかみの運用から引退して、2011年に2両編成に組成されて2012年からはクルーイングトレインとして運行されています。

クルージングトレインはリゾートしらかみの代走としての役割を担っていますが、車内販売や津軽三味線などのサービスは実施されていません。

また、秋田地区の団体列車や臨時列車などにも使われていて、2022年からは、秋田港クルーズ列車の運用にも充てられています。

しかし、この車両はJR東日本のなかでも古参の観光車両であるため、活躍の場があるとはいえどいつ引退してもおかしくないでしょう。

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越乃Shu*Kura

越乃Shu*Kuraは、2014年に運行を開始した観光列車で、新津運輸区に所属しています。

越乃Syu*kura

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kiha40_shukura.jpg#/media/ファイル:Kiha40_shukura.jpg

越乃Shu*Kuraの運行経路は、

  1. 上越妙高駅 – 長岡駅 – 十日町駅間(越乃Shu*Kura)
  2. 上越妙高駅 – 長岡駅 – 越後湯沢駅間(ゆざわShu*Kura)
  3. 上越妙高駅 – 新潟駅間(柳都Shu*Kura)

の3種類があり、越乃Shu*Kuraが基本的な運行経路で、ゆざわShu*Kuraと柳都Shu*Kuraは月に1週ずつのみ設定されています。

また、庄内地方など東北地方にも入線することもあります。

越乃Shu*Kuraは日本で唯一日本酒を楽しめる観光列車として人気を博しています。

乗客には、乗車記念品として地酒の2本セット・おちょこ・巾着と、2号車のサービスカウンターで利用できる「呑みくらべクーポン」3枚がプレゼントされます。

越乃Shu*Kuraは、キハ40を改造した観光列車の中では新しいほうあるため、今後数年は安泰だと思います。

記録はお早めに

以上、JR東日本で残存しているキハ40をご紹介しました。

それぞれの列車には特徴があり、長く使用されているのが頷けます。

また、

  • キハ40に替わる、リゾート列車に改造ための種車がない
  • 新型コロナウイルスの影響で利用客が減少したため、車両の更新が後回しになっている

しかし、いずれも製造から40年以上経っているため、いつ引退してもおかしくありません。

車両の記録をするならお早めに。

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